穴

国立療養所「菊池恵楓園(けいふうえん)」(現熊本県合志市)にあった隔離の壁に開けられた穴。強制的に収容されたハンセン病の元患者たちが外部をうかがい知るために開けたとされる。ハンセン病の特効薬プロミンは1942年に米国で開発されていたにもかかわらず当時の厚生省は49年、全国のの知事に、ハンセン病患者の隔離の強化を指示する通知を出した。恵楓園は51年に千床を増床。強制隔離が強化され、ハンセン病に対する恐怖が増幅され、根強い偏見が生まれた。菊池恵楓園では園内の拘置所を脱走したF氏が熊本県北部の村の元職員を殺害したとして楓園内の特別法廷で死刑...